技法名 ウォークスルー †
技法名(英語) Walk through †
説明 †
作成者が主導してすすめる非公式レビューで、主に作成者の要求を満たすことを意図としていることがインスペクションやチームレビューといった公式レビューと異なる。
作成者が同僚に対して作業成果物の説明を行い、コメントを求めます。
特徴 | インスペクション | チームレビュー | ウォークスルー |
リーダー | モデレータ | モデレータまたは作成者 | 作成者 |
資料提示者 | 読み手 | モデレータ | 作成者 |
提示資料の粒度 | 小部分ごと | ページまたは章/節ごと | 作成者の判断による |
記録係を置く | 置く | 置く | 場合によっておく |
文書化された手順 | 従う | 場合によって従う | 場合によって従う |
参加者の各役割 | あり | あり | なし |
欠陥チェックリスト | 使う | 使う | 使わない |
データ収集/分析 | 実施する | 場合によって実施する | 実施しない |
製品の評価の決定 | あり | あり | なし |
表 インスペクション、チームレビュー、ウォークスルーの特徴の比較 [ピアレビュー P41より引用]
メリット †
- 保守などによる変更があった場合に、レビュアーを変更点に注目させて効果的にレビューができる
- 欠陥を発見する以外にも、目的・構造・実装についての理解を共有する場としても利用できる
- 作成者のアイデアをウォークスルーの場で試し、ブレーンストーミングで代替案を引き出すことで、開発プロセスの創造的側面を刺激することができる
- テスト関連文書を評価するのによい方法
- 教育的な目的が第一のレビューとしてはとてもふさわしい方法
デメリット †
- 基本的にはインスペクションやチームレビューよりも欠陥検出という意味では劣る
- 変更すべき箇所を変更していない、といった欠陥は検出しにくい
- インスペクションに比べて検出できる欠陥は少ない(あまり記録がとられていないため参考)
- 作成者が主導するため、レビュアーが納得していないときに作成者によってミスリードされてしまう危険性がある
使用例 †
補足 †
参考文献 †
- [書籍]ピアレビュー 高品質ソフトウェア開発のために (Karl E. Wiegers 著, 大久保雅一 監訳)
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