TEF/テスト技法
技法名 探針テスト †
技法名(英語) Quality Probe testing †
説明 †
探針テストとは、奈良隆正氏の資料によると、次の通りです。
探針とは、製品検査に先立って、デバッグ・テスト段階における品質を検査が実際に測定・評価するものである。これは製品検査と同様に実際の計算機を使用して実施し、この時の摘出バグ件数から製品検査時のバグ件数を統計的手法で推定する。それにより、バグ内容の分析・評価による弱点の具体的指摘でデバッグ・テスト段階でのバグの先取りを加速し、品質向上施策への指針を与えようというものである。
探針は、基本的には検査項目をサンプリングし、その結果から全体の母不良率を求め残バグ件数を推定する方法である。
つまり、「統計的手法で区間推定」できるようになる点がポイントです。
また、「見つかったバグ件数とその傾向から、開発部門が行ってきたテストについてその弱点を指摘し、品質向上施策への指針を与える」ことが重要です。テスト内容を探針によってコントロールするのですね。
使用例 †
全テストケース数(N): 1,000件
ランダムサンプリングして選んだテストケース数(n): 100件
上記100件のテスト結果(r): 7件のバグを発見
推定確率: 95%
もし全部テストしたら: 95%の確率で29件〜139件の間にバグ数が収まるだろう
※ 計算は、添付の「EXCELシート」をご使用ください。
補足 †
探針テストは、サンプリングテストの一種ですから、サンプリングテストと同様に、探針テストを成功させるためには、「サンプル」が良質である必要があります。すなわち、
- サンプルとして選んだテストケースが、全ての機能(含エラー処理)を網羅していること
- サンプルとして選んだテストケースの粒度が揃っていること
が満たされる必要があります。また、開発の力量も高いことが前提です。
安易な探針テストによる品質評価はリスクが高いことを忘れてはなりません。
参考文献 †
奈良隆正氏の資料
探針テストについての紹介ページ
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